
ディズニーで生まれる物語や感動は、才能あふれるクリエイターや世界観だけでなく、それを支える「人」の存在によって形づくられています。 ウォルト・ディズニー・ジャパンでは、キャスト一人ひとりが成長し、その力を最大限に発揮できる環境づくりを大切にしてきました。その考え方を体現する取り組みの一つが、2026年3月に開催された「People Leader Summit 2026」です。
このサミットは、ピープル&カルチャー部門が主導となり、対話を通して人を中心にしたリーダーシップの価値について理解を深めるために実施しました。
ディズニーでは、社内のカルチャーや人材育成を通じて、世代を超えて愛される世界最高峰の物語と感動をより多くのお客様に届けるために、ディズニー・バリュー(インテグリティ/クリエイティビティ/コラボレーション/コミュニティ/インクルージョン)を大切にしながら、ディズニーらしいリーダーシップの実践を目指しています。
このサミットでは、ディズニーのリーダーシップ・コミットメントとして、対話(People Focused Conversations)、成長(Empowered Growth of Our People)、One Disney(“One Disney Japan” Mindset)、 魔法(The Magic of Working at Disney)の4つの指針について改めて見つめ直し、それぞれが日々の業務の中でどのように体現されているかを共有しました。
4つのコミットメントの中から今回のセッションにおいて軸となったのは、特に重要となる「対話」と「成長」。一人ひとりとどう向き合い、どのように成長を支えていくのか。ディズニーのリーダーシップチームのパネルディスカッションでは、具体的なエピソードを交えながら語られました。
対話は、特別なことではなく「環境づくり」から始まる
まず語られたのは「対話」のあり方について。印象的だったのは、日本の商品ライセンスビジネス、プロモーショナルライセンシングビジネス、VBMビジネス、マーケティング、ビジネス・ディベロップメントを指揮する、コンシューマ・プロダクツのバイスプレジデント&ゼネラルマネージャー 兼田裕之さんによる「何か特別なことをしているわけではない」という言葉でした。ドアを常に開け、いつでも話しかけられる雰囲気をつくること。1対1のミーティングではトップダウンで指示を出すのではなく、相手の自主性に委ねること。そうした日々の積み重ねが、オープンで安心して話せる環境を生み出しているという。

兼田 裕之 、バイスプレジデント&ゼネラルマネージャー、ブランド・コマーシャリゼーション、コンシューマ・プロダクツ
また、企業広報および社内広報を統括し、日本国内におけるCSR活動の責任者 でもある、コーポレート・コミュニケーションズ、ディレクターの久光真理子さんより自己理解・他者理解のために活用されている Insights®Discoveryの取り組みも紹介されました。これは思考や行動の特性を4つのカラーエネルギーに分類し可視化する分析ツールです。久光氏は、「今日のプロジェクトとにかく頑張ろう!ではなく、今日はみんな黄色のエネルギーを上げていこう!」といった、「色」という共通言語で捉えることで、コミュニケーションが格段にスムーズになり、互いを尊重し合う場が育まれていったそうです。対話は、相手を変えるためのものではなく、相手を知るためのもの。お互いが相手のコミュニケーションスタイルを理解し、合わせて対応していくことが、心理的安全性の高いチームづくりにつながっていると言います。

久光 真理子、ディレクター、コーポレート・コミュニケーションズ
成長は、日常の仕事の中にこそある
続いて話題は「成長」へ。成長のフレームワークとして紹介されたのは「70・20・10の法則」。学びの7割は実務から、2割は人との関係性から、1割が研修などの座学から得られるという考え方です。その実践例として語られたのが、ディズニーが実施する短期キャリア開発プログラムHOP(Hot Opportunity Project) の取り組み。ウォルト・ディズニー・カンパニー傘下には、ディズニー、ピクサー、マーベル、ルーカスフィルム、20世紀スタジオ、サーチライトの比類なきスタジオがあり、そのスタジオから生み出される幅広い作品群を有する映画事業の責任者、スタジオ ゼネラルマネージャー の佐藤英之さんは、HOPを活用し2名のキャストをチームの一員として迎えました。この経験から、異なる部門で経験を積んだキャストと仕事をすることは新しい刺激やアイデアが生まれ、既存メンバーの成長を後押しする機会になったという。「成長は一方通行ではない」ことを改めて実感するものだったということでした。

佐藤 英之、ゼネラルマネージャー、スタジオ(日本)
ディズニーらしい「魔法」が、人のモチベーションを高める
成長の機会は、制度やプロジェクトを利用するだけではありません。日常業務の中で、いかに“ディズニーらしさ”を感じられる体験をつくるかも重要な要素です。キャストによる自発的なイノベーションプロジェクトや部門を超えた複数部門をまたがる取り組みの他にも、各部門で活躍する社員をゲストスピーカーに迎え、ランチの時間に気軽に各部門のビジネスについて学ぶ「Lunch&Learn」といった、部門を越えて学び合う場づくりによって、好奇心が刺激され、新たな対話やシナジーが生まれていく。そんな好循環がキャストのモチベーションを高めるために欠かせません。「ディズニーで働くことの魔法」は、決して特別な瞬間だけにあるのではなく、日々の仕事の中でつくり出すことができる。その“魔法”を意識的につくり出すことも、リーダーの大切な役割と言えるでしょう。
リーダーが成長し続けることで、チームも成長する
セッションの最後に語られたのは、リーダー自身の成長についてです。3名のリーダーからは、「リーダーの成長が止まれば、チームの成長も止まる」(佐藤さん)、「日常の仕事の中でも、人を成長させる意識は持てる」(兼田さん)、「信頼関係のあるフィードバックが、自分を育ててくれた」(久光さん)とコメントされました。
それぞれの言葉から浮かび上がったのは、リーダーとは完成形ではなく、学び続ける存在だということでした。対話を重ね、人の成長を信じ、機会と環境をつくり続ける。その積み重ねが、チームの力を引き出し、組織全体を前に進めていくということでした。
ディズニーの物語は、働く一人ひとりの成長によって紡がれています。
リーダーが対話を重ね、人の可能性を信じ、挑戦を後押しすることで、キャスト一人ひとりが自分らしい力を発揮できる。その積み重ねが、やがてチームを強くし、組織を前に進め、世代を超えて愛される物語や体験へとつながっていきます。
ウォルト・ディズニー・ジャパンはこれからも、人を中心にしたリーダーシップを大切にしながら、キャストとともに新たな物語を創り続けていきます。
