~『シェフの一流レストラン』ほか業界人も虜になる「FX」作品の魅力を歴史とともに紐解く~
『一流シェフのファミリーレストラン』の快挙の裏には、作家性を重視するスタジオの姿勢があった
FXは、ディズニーが誇る多彩なクリエイティブスタジオの一つです。先日のエミー賞では、FXの作品が全16部門の賞を受賞し、5年連続で最多記録を更新しました。作品の質の高さに定評のあるFXの存在感は、ここにきまたぐっと高まっています。その勢いを表しているのが、『一流シェフのファミリーレストラン』の快挙です。

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若き有名シェフのカーミーが、亡くなった兄が経営していたサンドイッチ店を再建するべく地元に戻り、一筋縄ではいかないスタッフたちと奮闘する群像劇。ありふれた題材で展開も予測がつくものでありながら、賞に輝く一流のエンターテインメントに仕上げている点に、驚きと感動を覚える作品です。作家性を感じさせる作風に、現代最高峰の品質で、誰もが共感する普遍的なテーマを伝える感動の人間ドラマは、作り手の確かな手腕に裏打ちされたものでもあります。
FXは、2010年代のコンテンツの質と数が過去最高の記録を更新し続けた“ピークTV時代”と呼ばれるテレビの黄金時代を牽引し、重要な一角を担ってきました。その最大の特徴として、クリエイターたちの個性や作家性に最大限のリスペクトを払うブランドとして、視聴者と業界人の双方からの信頼が厚いことが挙げられます。また、『一流シェフのファミリーレストラン』にも言えることですが、FXはそこまでキャリアがなく、知名度の低いクリエイターであっても、その才能を認めて育ててきました。

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数々の賞に輝いた『アトランタ』(2016年~2023年)の映像作家としてのドナルド・グローヴァーや、ヒロ・ムライなどといったクリエイターたちも記憶に新しいと思います。人材を発掘し、チャンスを与え、育てるところまでやるのがFX印。こうしたFXの精神は、ディズニー作品の核を成すクリエイティブ・エクセレンスとも通じるものがあります。
クリエイターたちに最大限のリスペクトを払うFXだからこそ “時代を切り開く作品”が生まれる

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2/27配信開始となる最新作『SHOGUN 将軍』でFXは本格時代劇に挑む
一貫してクリエイティビティと娯楽性を追求してきたFXには、多くのヒット作を通して育んできた、「自らのビジョンを追求し、チャレンジングな作品に挑める風土」が醸成されています。だからこそ、今の時代にあえて著名な俳優を起用せずローコンセプトに挑む『一流シェフのファミリーレストラン』が異例の大成功を収めることができました。最新作には、ワールドプレミア上映後、批評家の絶賛が相次いでいる真田広之主演の『SHOGUN 将軍』(2024年2月27日よりディズニープラスで独占配信開始)が控えています。戦国時代の日本を描いたドラマを、ハリウッドが圧倒的なスケールで、エンターテインメント大作として世に出すことができるのもまた、FXならではと言えるでしょう。
ディズニー公式動画配信サービス「Disney+ (ディズニープラス)」では、ディズニー、ピクサー、スターウォーズ、マーベル、ナショナルジオグラフィックの5つのブランドに加えて、総合エンターテインメント・ブランド「スター」において、ディズニー・グループの作品をはじめとした数多くの作品を配信しています。本コラム内で紹介した作品はすべて、ディズニープラスでご視聴いただけます。