今から96年前の火曜日、『トロリー・トラブルズ』に初登場したオズワルド・ザ・ラッキー・ラビットは、ウォルト・ディズニーが1923年にアニメーションスタジオを開設して最初に生み出したキャラクターの1つです。1927年から1928年にかけて、ウォルト・ディズニーと彼のチームはユニバーサル・ピクチャーズのためにオズワルドの人気カートゥーンを数多く制作し、それがウォルトとスタジオの幕開けを支えました。
ウォルト・ディズニー・アーカイブスのディレクター、レベッカ・クラインは、次のように述べています。「ディズニー兄弟は『アリス・コメディ』シリーズでハリウッドのアニメーション業界にその名を刻みましたが、オズワルドはまさにディズニーで初めて大ブレイクしたカートゥーンスターでした。オズワルドは観客にとても人気があったので、ウォルトはチャーミングで、愛らしく、ちょっとやんちゃで、観客を惹きつけるユニークなキャラクターを作り上げることができたのです。」

ウォルトは、オズワルドの契約を更新するためにニューヨークを訪れると、残念ながらオズワルドの所有権はユニバーサルにあることを知りました。打ちひしがれてハリウッドに戻ったウォルトは、完全に自分のものにできる新しいキャラクターを作ることを決意します。こうしてウォルトは、ポップカルチャーの中で最も愛されるアイコンのひとつとなる新しいキャラクター、ミッキーマウスを生み出すことになったのです。
しかし、オズワルドの物語はまだ続きがあります。
2006年、ディズニーのチーフ・エグゼクティブ・オフィサー、ボブ・アイガーはオズワルドをウォルト・ディズニー・カンパニーに返還すべく、NBCユニバーサルとの契約を取りまとめました。オズワルドがディズニーファミリーとディズニーのレガシーにとっていかに重要であるかを知っていたアイガーは、オズワルドの権利と引き換えに、スポーツキャスターのアル・マイケルズの契約をNBCに譲渡します。
オズワルドは返還後、失われた時間を取り戻します。先日、オズワルドは自らの生誕記念日を祝うため、バーバンクのディズニー本社とニューヨークにあるディズニーオフィスに姿を現し、社員との記念撮影を行いました。

オズワルドはゲームやグッズにも登場している以外にも、ディズニー創立100周年を記念して、『オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット』という1分間の特別短編アニメーションに95年ぶりに主演しています。
2006年にオズワルドをディズニーに返還したのち、ボブ・アイガーは次のように述べています。「ミッキーマウスの前身であり、ウォルト・ディズニーのクリエイティブレガシーの重要な一部である、楽しくていたずら好きなオズワルドは、生みの親の元へ、ウォルト自身によって作られた愛すべきキャラクターたちの一員として、あるべき場所に戻ってきました。」
クライン (ウォルト・ディズニー・アーカイブスのディレクター) は、「1928年、ウォルトはオズワルドを失ったことをとても悲しんでいました。オズワルドが再び戻って来たことを心から喜んだことでしょう。」と付け加えています。さらに、「オズワルドは今でもディズニーファンの間で変わらず人気があります。 おそらく、1920年代当時よりもさらに人気が高まっていることでしょう。」と締めくくりました。
『オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット』ほか、オズワルドが登場する作品はディズニープラスでご覧いただけます。
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