皆さんは”メネフネ”の存在をご存知でしょうか?小さな妖精とも言える伝説の人々で、アウラニにも出没するといわれています。リゾート開発に携わったディズニー・イマジニアはハワイの歴史や伝統文化の継承を大切にしていましたが、その中でも強く刺激を受けたのが「メネフネの伝説」でした。ハワイを語るうえで欠かせないこの伝説の人々は、昔も今もアウラニに息づいています。アウラニを訪れる楽しみの一つとして、彼らがもたらした魔法そしてリゾート内で体験できる関連アクティビティーを改めてご紹介します。順次公開する4本の動画とともにお楽しみください。
▶レインボー・リーフ
▶ワイコロヘ・バレー
▶ハラヴァイ・ローン
▶メネフネ・ブリッジ
メネフネとは?
メネフネ(Menehune)はハワイの島々に住んでいる小さな人々で、ハワイの伝説として語り継がれています。恥ずかしがり屋で滅多に人間の前に姿を見せることはありませんが、いたずら好きでもあり、時々、人間に隠れて驚かせてはその様子を楽しんでいるようです。と言うのも、彼らはどんな建造物もたった一晩でつくりあげてしまう優れた才能を持つ、おそらくは魔法の職人と言われ、いつの間にか物が現れたり動いたり、景色が変わっていることがあるのです。伝説はたくさんありますが、ハワイの島々には実際にメネフネによって造られたという魚の池や寺院、水路などの建造物がいくつか存在しています。
アウラニのメネフネ伝説
何世紀も前にハワイに魔法をもたらしたメネフネですが、最近になって偶然、アウラニで彼らに家を提供することになる不思議な機会がありました。アウラニ・リゾートのオープン当時に出版されたオリジナルのストーリーブック"The Untold Tales of the Menehune. (メネフネの秘話)"には、この地を故郷と呼ぶメネフネたちの素敵な物語が描かれています。その一部を要約してご紹介します。
-はるか昔、何世紀にもわたってメネフネは岸から岸まで埋め尽くすほど大勢いました。あまりに多すぎて、彼らは手を繋いでひしめき合って立っており、それを見た王はある静かな星空の夜に告げました。「みんなここから別の島へ移動せよ」と。そして「航海して離れるため、巨大な船を一晩で造りなさい」と。
彼らは皆、協力しあって森やビーチからいかだを持って集まり、船を造るために夜通し働きました。そんなとき、彼らの間で腕試しのような競争が行われることに。「魔法と知識と伝承を駆使して、新しい島の海岸に最初に到達できるのは誰なのか?」
そこで、4人の英雄たちが歩み出ました。大地のワホ、水のウィリワイ、空気のウィキ、そして火の達人ウェラ。それぞれ得意な魔法がありましたが、鍵となるのは新しい故郷となる島を見つけること。どこに行くべきか知っていたのは火の達人ウェラだけでした。
彼女は魔法を結集してかがり火のように輝き、海のはるか彼方、目指す地に向けてかかる虹の上を走り出しました。しかし、あっという間に虹はミュージカルのような音をたてながら粉々に崩れてしまいます。その瞬間、誰よりも速く遠くまで飛べるウィキが最速で助け、地面を海底まで掘り進めていたワホはトンネルを上に掘って2人が飛び込める場所を作りました。
ところが、ウェラの足の熱が砂を溶かしてしまい、噴き出した溶岩は瞬く間に炎上して火山になります。すぐにウィリワイが溶岩を冷やそうと、腕を一振りして海に呼びかけます。水は大きく湾から跳ね上がってビーチに押し寄せ、あたりはびしょ濡れになりました。4人はゆっくり空を見上げながら笑い転げました。皆で協力してやり切ったことが嬉しくて、幸せを感じていたのです。
その後、大勢のメネフネたちの船が完成すると、皆は新しい土地を目指して出航します。4人の英雄たちを除いて…。彼らは自分たちが乗る船は造らず、仲間の出航を見つめました。そして手に手を取って踊り、さよならの歌を歌いました。壮大なアーチが出来上がるまで4人の魔法を混ぜ合わせながら・・・。
一呼吸のうちにアーチは伸びあがり、空中で曲がってひっくり返したカヌーのような形になっていきます。アーチが地面まで伸びて落ち着くと、その向こうから澄み切った王の声がしました。「マハロ、マハロ、4人の者たち。あなたがたのアーチは窓。ゲートウェイ。ドア。あなたがたの勇気と、魔法と、意思の力に感謝する。どんなに暗い夜でもこの岸に訪れることができる」(*そう、このアーチはアウラニのそこここにあります。)
今彼らがどこに行こうと。どこで歩き回ろうと。メネフネはいつでもこの故郷に戻ることができるのです -
※上記は、アウラニのストーリーブック"The Untold Tales of the Menehune."を翻訳し、その内容を要約したものです
アウラニで楽しめるメネフネのアクティビティー
・メネフネ・ブリッジ
ハワイの伝承とイマジネーション溢れる遊具が一体化したメネフネ・ブリッジは、子どもたちが楽しみながらハワイの文化を学ぶことのできるインタラクティブな水遊びスポットです。
メネフネの有名な伝説の1つに、アリイ(首長)の息子のラカという少年が登場する話があります。ラカがカヌーを作るため、大きくて重い木の幹を切り倒して置いておくと、翌日それが忽然となくなっているのです。ラカは何度か同じ“いたずら”をされていたのでこっそり隠れ、真犯人である2人のメネフネを捕らえました。ラカに許してもらうためメネフネたちはカヌー作りを申し出て、仲間たちを呼び寄せるとあっという間に完成、最後はご馳走がふるまわれたという話です。
メネフネ・ブリッジはある朝、“発見”されました。ワイコロヘ・バレーの真ん中に完成していたのです。ひょっとしたらいたずら好きなメネフネたちの仕業でしょうか?
メネフネ・ブリッジは、ラカのカヌーの伝説をもとにした水遊び用のユニークな建造物です。 オヒア(ハワイの植物)の枝が網目のように絡んでつながったような構造で、メネフネの銅像が風景の中に潜んでいます。この2,200平方フィートの遊び場には、3つのウォータースライダーとクライミング用の壁があり、子どもたちが遊べるディズニーリゾート最大級のウォータープレイグラウンドとなっています。
・メネフネ・アドベンチャー・トレイル
アウラニ・リゾート全体を使った、ミッションをこなしながらの宝探しゲームに参加して、あちこちに散りばめられたメネフネの魔法を見つけましょう。ゲストは専用タブレットを持って冒険に出発し、アンティーや動画が教えてくれるヒントを頼りに謎を解き、隠された像や秘密の場所を発見します。謎解きに成功すると、動く岩、噴火する山、水面から出現するカメなど魔法のような瞬間を目撃できます。探検コースは数種類あり、道中は多くのメネフネにも出会えます。(※アウラニ・リゾートに宿泊のゲストは追加代金なしで楽しめます)
そのほかにも隠れメネフネが見つかるキッズ用のスプラッシュ・ゾーン「ケイキ・コーブ」や、ハワイやメネフネの物語に耳を傾ける「モオレロ・ファイヤーピット・ストーリーテリング」などのアクティビティーがあります。
また、メネフネはアウラニ・リゾート全体に存在しており、ゲストは予期しない隠された場所に無数の仲間たちを見つけるかもしれません。彼らがいるところには彫刻などのデザインモチーフがあり、その数はなんと300以上にのぼるとか!家具の下や天井、物の後ろ、岩の影などあらゆるところを注意深く覗いてみましょう。彼らもまた、人間が覗き見しているのを楽しんでいるのです。