『くるみ割り人形と秘密の王国』の魅力を語る 『くるみ割り人形と秘密の王国』の魅力を語る

大人になるにつれて忘れていく純粋さに気づかせてくれる物語

熊川哲也さん(Kバレエカンパニー芸術監督)
熊川哲也さん写真

チャイコフスキーの音楽に感謝しながら、圧倒的な映像美とディズニーならではのメッセージ性に感動し、まるで舞台を観ているような臨場感で存分に楽しみました。
バレエシーンもうまく組み込まれており、振り付けも素晴らしくて、バレエの動きの美しさを再認識しました。
一番の収穫は、純粋さに鈍感になっていた自分に気づけたこと。大人の視点で作品をみてしまいがちですが、時には純粋な気持ちで作品と向き合う姿勢も大事だと、良い刺激をもらいました。
「くるみ割り人形」はクリスマスに親から子へ、そしてまたその子へ、と受け継がれてきた物語。
今年のクリスマスはぜひ世代を超えて「くるみ割り人形」で心豊かなひとときを過ごして欲しいです。


生きていくうえで大切なメッセージを伝えてくれる、クリスマスにぴったりな作品

佐渡裕さん(指揮者)
佐渡裕さん写真

とにかく完成度が高く、ディズニーだからこそのプレミアム・ファンタジー。フルオーケストラとピアノの繊細で迫力ある演奏が物語を彩り、こだわりの音使いがまるで物語の中に入ったかのようにその場のにおいや温度さえ感じました。
この映画は極上の世界へ僕達を誘いながら、人間が生きていく上で大切なメッセージを伝えてくれます。映画の余韻、感動した夢の世界を、特別な時間として自分の「心の額縁」におさめ、心地よく日常に戻してくれる、そんな素敵な作品でした。
クリスマスにぴったりなのでぜひご家族でご覧ください。


自分の人生を作るために必要な“カギ”、それを手に入れるヒントがある

河合祥一郎さん(東京大学教授・英文学者)

あらゆる情報にあふれ、新たなテクノロジーによって次々に不可能が可能になっていく現代。複雑さが増し、予測不可能になっていく現実を前に、何を選べば良いかわからないという不安が大きくなっている。『くるみ割り人形と秘密の王国』は、ひとりの少女の冒険を通じて、このような現代に生きる私たちにとって、本当に大切なことは何かということを改めて考えさせてくれる作品である。
自分の心を大切にして自分で自分の人生を作っていくこと。そして、自分の感覚を通じて真実を見極めること。本作のメッセージとも言える、クララが手にしたこれらの価値観は、当たり前のようでいて、実は現代の私たちが見失いつつあるものでもある。
現代の私たちがこれからを生きていくために必要な“カギ”、本作にはそれを手に入れるヒントがつまっている。