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『ダンボ』日本版エンドソング「ベイビー・マイン」を歌う!竹内まりやさん特別インタビュー 『ダンボ』日本版エンドソング「ベイビー・マイン」を歌う!竹内まりやさん特別インタビュー
竹内まりやさん

映画をご覧になっての率直な感想を教えてください。
娘が幼い時に、「ダンボ」のアニメーションを繰り返し観ていたのですが、今回の「ダンボ」はアニメーションの部分と新しく構成された部分が上手く合体されていて、ティム・バートンの“新しいダンボ”という感じがしました。
ティム・バートンの映画ではいつも、はぐれ者と言いますか、アウトサイダー的なキャラクターが主役になっていますよね。今回はダンボが、普通の象ではなかったり、それを利用されていたりすることを象徴していますし、ダンボの世話をするホルト達にも喪失感や欠落感のようなものがある。アニメーションではダンボ親子がクローズアップされていましたが、この作品では、ホルト達のような人間社会にも置き換えられているところが、新しさだと思いました。
アニメーションを娘さんと一緒に何度もご覧になっていたとのことでしたが、
想い入れのある作品のエンドソングを担当されたお気持ちはいかがでしたか?
本当に好きな曲だったので、30年以上も経った今、この曲を歌わせていただけることをとても嬉しく思いました。
「ベイビー・マイン」は、アカデミー賞では歌曲賞にノミネートされ、これまでも多くのアーティストによって
世界中で歌い継がれてきた名曲です。今回の竹内まりやさん版のアレンジについて、教えてください。
私はブライアン・ウィルソンのバージョンがすごく好きだったのですが、自分が歌うとすれば、映画の劇場に合うような王道のバラードのアレンジにしたいと思っていました。それでアレンジャーを探すときに達郎やスタッフと話しをして、スウェーデンのアレンジャーでやってみようかという話になりました。例えばロサンゼルスのアレンジャーに頼めば、いかにもアメリカのポップス的なトラックが出来ると思うのですが、スウェーデンに私が考えているようなアレンジができる人がいるからと。
今回は基本的に生ギター以外は全部シンセサイザーで作られているのですが、ストリングスの音色などもすごく優しい音なんです。達郎に聞いてもらって「これに達郎のコーラスが間奏で入るととっても良いと思うんだけれど。」とお願いして、参加してもらいました。達郎もスウェーデンのアレンジャーのトラックに自分の声を入れるというのは初めてだったので、このコラボは有意義な経験になったのではないでしょうか。ことさらスウェーデンの音です、というようには響いてこないと思いますが、ピアノの最初の音色も含めて、「ベイビー・マイン」の優しさがすごくアレンジとハマっていると思います。
本作は家族の話ですが、エンドソングのオファーを受けてから、ご家族とは「ダンボ」について話されましたか?
まずアニメーションの「ダンボ」を見直そうと思い、久しぶりに観ました。ピンクの象のサイケデリックなシーンがすごく印象に残っていたから、そこをもう一回見たいなと思っていたのですが、改めて考えると、あれを1941年にやったというのは、画期的ですよね。娘も一緒に観ていたのですが、「こうだったよね。次カラスがいじわるするんだよね」とか予告するので、「そうだったっけ?」なんて話しながら、お互いの感動が蘇りました。大人になった娘が今回のティム・バートンの「ダンボ」を観に行ってどういう風な感想を持つのかなと楽しみにしています。
改めて、ティム・バートン監督版「ダンボ」の魅力について教えてください。
アニメーションを踏襲している部分もあって、ピンクの象の部分もああいう風に表現したのは、素敵な工夫ですよね。よくぞあそこを残してくれたと思ったし、アニメ版を愛しているからこそあれを入れないわけにはいかなかったんでしょうね。そして、ダンボがCGであることを忘れさせる瞬間があります。目の輝きや、困っていたり悲しんでいたりするときの目などがしっかり表現されていて、相当大変だったのではと思います。ティム・バートンはもっと毒を盛り込もうと思えば出来る人ですし、もっと奇想天外なものを登場させようと思えばできたのでしょうけど、ダンボを愛するがゆえに、自分の色を声高に主張させず、もう少し人間の素朴な愛情のようなところを大切にして作ったのかなと思いました。
ティム・バートン自身がシャイで人づきあいが苦手な人だと聞いているので、作品を見る人は、監督自身がダンボじゃないかと思うでしょうし、勇気をもらえると思います。彼自身、子どもの頃からダンボは自分のことを重ね合わせることが出来る存在と言っていますから、そのダンボがついに飛ぶということは、彼が持っていた夢を実現する象徴のような存在だったのだと思います。